(せとぐち みき)
04年
京都造形芸術大学卒業。「ははのははもまたそのははもその娘も」がイメージフォーラムフェスティバル2005にて大賞受賞。バンクーバー国際映画祭。ニヨン映画祭をはじめ海外映画祭に招待される。「あなにやし」(06)07年ロッテルダム映画祭招待上映決定。
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常設プログラム
「あなにやし」(26分/2006年)
「あなにやし」とは。日本の神話「古事記」において、イザナギとイザナミが国産みの際、互いに掛け合った言葉で。「あぁ!なんて美しいのだろう!」という強い感嘆の意を持つ。
撮り溜めた会話素材を解体し。世界を物語りへと再構成した。
"足りぬ事を知る。故に。充足を知る=欠損の過剰"
"足りぬ事を知らぬ。故に。充足を知らぬ=過剰の欠損"
欠損の価値基準の反転を。全ての人々へ。
「ははのははもまたそのははもまたその娘も」(11分/2005年)
私を飲み込み 包み込む しぼむ様に死んでいった母。
心安らぎ 煩わしい 母の腕の中。
もがき続けた私は 母と決別すべく 母を探しに出掛けた。
私の帰る場所へと。
13年前に死んだ母は、余りに朧で。
途方に暮れた私は、人々の母親のパーツ(映像・音声素材)を譲り受け
再構成する事により。
母を作り出し、対峙しようとしたのだった。
「はらわたのはらわた」(6分/2004年)
人間の苦しみはよりよくありたいと願う自身の理想とありのままの自身の姿との、ギャップ(虚実の狭間)にある。 フィクション、ノンフィクションの拮抗を核に捕り溜めて来た映像 音声を、解体 再構成する事により。 女性達の"食べなければならない悲しみ"を描こうとした。

瀬戸口未来 個展プログラム 6/17(日)

「はらわたのはらわた」(6分/2004年)
「ははのははもまたそのははもその娘も」(11分/2005年)
「あなにやし」(26分/2006年)

そして、スイスにてヤェールパリッシュとの共作に取り組んだ
「This is memory of me/It was recoud of me」 を続けて上映。
トークでは魅惑の肉人形制作の裏舞台、秘蔵エピソードを、美術の萩原志保を迎えて赤裸裸にお話します。

「This is memory of me/It was recoud of me」(21min 30sec)
"何時か。一緒に何かを作ろう"スイスの作家ヤェール・パリッシュと約束していた共作の機会は、ニヨン映画祭(スイス)への招待という形で、私の元にやって来た。
彼女と共に時間を過ごし、共にカメラをまわしました数日間。それは「言語の壁を越えた心の共振」という、かけがいのない経験を私にもたらしてくれた。

Copyright(C)Japanese surface tension.2007.